百貨店

 1、百貨店の誕生

1852年、パリ。日本ではペリーが浦賀にくる1年前。
ル・ボンマルシェの開店。私たちの愛する百貨店の誕生!!
当時のパリは交渉次第で商品の値が変わる
「定価」の存在しない買い物が主流。不安極まりない!
そんななか、大規模な明るく豪華な店内で商品を展示し、
その上「定価販売」を行う画期的な商売を編み出したのが
アリスティッド・ブシコー夫妻だったのです。。

ここに近代百貨店の誕生。

ブシコーの行ったことは、当時において画期的なこと、
今は当たり前だけど・・?。
定価販売、返品可能、ショーウィンドウ、バーゲン。
広告方法も画期的。新聞広告、折込チラシ。

あとは、店員の福利厚生制度や店員の教育、昇進制度などなど、
現代の百貨店とたいして変らない制度を作り上げた!
流通業の祖といっても過言では無いのです。。
薄利多売のこの業態はどんどん成功し
世界各地に現在でも活躍する百貨店が登場することとなります。

その後、後を追うようにイギリス、アメリカ、ドイツなどなど、
各国でいまでも有名な百貨店が誕生していったのです!
2、日本の百貨店

日本では有名なのは、
明治38年(1905)三越のデパートメントストア宣言!

三越の前身、越後屋では正札掛け値なし、
つまり定価販売を江戸時代より開始。
日本の流通も捨てたもんじゃありません。
越後屋は、一商品一人の専門家をつけ販売するという
専門家の育成=販売の効率化を図る。
という日本において画期的な制度も確立していた!
スペシャリストによる販売。。
現在の百貨店も力を入れている分野、この時代もあったんですね!

そして、時代は変り明治。

江戸時代より受け継がれたそのノウハウを背景に
三越はデパートメントストア宣言をするに至るのです。
アメリカの百貨店のようにしたいと宣言されたもの。
つまり、品揃えを増やして、「百貨」店にするという宣言なわけです。
その後、東洋のハロッズを目指すという方向性のもと現代まで
百貨店の雄として、日本の百貨店業界の一端を支えているのです。

時代は進み、鉄道が普及してくると電鉄系百貨店という
新たなジャンルが登場します。
小林一三のもと開店した阪急百貨店・・・。
いわゆるターミナル型の登場!
実はターミナル型の百貨店は日本が発祥だったりするんですよ!
人々は、駅からわざわざ遠出しなくても、便利に買い物が出来るように
なったのです。
いま通勤帰りに買い物できるのも、このターミナル型百貨店の
誕生があってこそですよね!

その後、各地の百貨店は地域の娯楽施設、流通拠点、
文化交流拠点。。。。
いろんな顔を持ちながら今も
あなたの街で頑張っているのです。